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ビクトリノックス【スイスツール スピリット】

ビクトリノックスといえばスイスが世界に誇る天下無双のポケットツールナイフメーカーで、フォールディングナイフとしてのスタイルを基本コンセプトにしている。誰もが知る、赤いハンドルのポケットナイフ、日本で言うところの「十徳ナイフ」の元祖にして最高峰だ。同じ十徳ツール(マルチツール)としてはアメリカのレザーマンが出しているシリーズが両横綱で、こちらは折りたたみ式プライヤーがその基本スタイルだ。
どちらも優れた作品群で、我が国でもファンが多い。機能的にも、携帯性においても甲乙つけがたいが、材質と仕上げの精度において、若干ビクトリノックスが上回るか。

そのビクトリノックスが満を持して送り出したプライヤータイプのマルチツールが「スイスツール」シリーズだ。中でも使い勝手を重視して改良された「スピリット」は折りたたみ時の全長105mmと、実にコンパクトに収まっており、工具として用いる場合の安定感も申し分ない。
しかも24通り(ビクトリノックスが勘定に入れているランヤードホールや別売のコルク抜き取り付け部やパーツ用バネを除外しての数字)もの機能を有している。

ビクトリノックス スイスツール スピリット 3.0227 N スイスツール
ハンドル:ステンレススチール クロームシルバー 105mm
プライヤー/マイナスドライバー(2mm)/マイナスドライバー(3mm)/ワイヤーカッター/栓抜き/マイナスドライバー(6mm)/リフター&オープナー/波刃&直刃コンビネーションブレード/はさみ/金属ヤスリ/金属のこぎり/のこぎり/リーマー&パンチ/プラスドライバー(フィリップス型1+2)/のみ&スクレーパー/ケーブルカバーカッター(縦切り)/ワイヤーベンダー/ワイヤーストリッパー&スクレーパー/ケーブルカバーカッター(ラウンド)/缶切り/マルチフック/ハードワイヤーカッター/ロック解除ボタン/収納ケース//

同社のツールナイフ群とはっきり異なるのはトレードマークともいうべき赤い樹脂製ハンドルを潔く放棄し、ステンレスの金属感を全面的に押し出していること。「これは工具ですよ」と声高らかに宣言しているかのようだ。無論、レザーマン製品への対抗意識も大きいだろう。だが、さすがスイスの老舗だけあって、ビクトリノックス社のマルチツールはクロームメッキの鏡面仕上げもなめらかで、単なる工具というより工芸品のような美しさを持つ。

各種パーツ収納状態

すでにリリースされている「スイスツール」「スイスツールX」「スイスツールRS」からの大きな変更点は先ずそのハンドルサイズ。115mmの先行モデルたちより10mm短い105mmは、男性としてはかなり手の小さい自分でも掌にすっぽり収まる握りやすさ。そのコンパクトなハンドルに軽くアールが付けられているため、長時間の作業でも手が痛くなりにくい。もっとも、この形状のおかげで、それまで付いていたスケール(定規)の刻みが省かれることになったが、まあ、これは仕方あるまい。

手にとった感じはずしりと重い。ここもオフィサーナイフのシリーズと大きく異なる点だ。212gといえば同じビクトリノックスのニューソルジャーより80g以上重いことになる。それでも、同程度の工具類を工具箱に収納して持ち歩くことを考えればずいぶん手軽でフットワークに優れていることは言うまでもないだろう。

プライヤー展開状態 プライヤーのアップ

メインのプライヤーはさすがメインだけあって、一部のオフィサーナイフに付属していた可愛らしいものとは異なる、がっしりした本格的なものだ。レザーマンに対向する、というより、むしろビクトリノックスが上回っているのではと思える程、その精度は高い。ホームセンターで売られている安物とは雲泥の差。このプライヤーだけでも充分道具として持っている価値がある。

はさみ

はさみはオフィサーナイフやミニシリーズでも人気の機能だったが、薄い金属板を折り曲げただけのバネでは強度に若干不安があったことは否めない。その点このスピリットに搭載されているものは根本的に造りが異なり、むしろレザーマンのスクオートに付いているはさみのバネに近い。
プロ用本格工具としてだけでなく、日曜大工やアウトドアなどヘヴィデューティな要求にも充分耐えようというスピリットのコンセプトがここにも垣間見える。

コンビネーションブレード

ビクトリノックスのシンボルとも言えるブレード部だが、先輩シリーズがどれもペンブレードタイプだったのに比べ、スピリットではシープフットブレードを更に丸くしたような、ポイントを省いたデザインになっている。理髪店で使われているレザーの形をちょっと連想させられる。このブレード、先端から3分の2までがセレーション(波刃)、根元部分が直刃というコンビネーションブレードになっていて、刃渡りは59mm。切れ味は充分鋭く、それでいて安全性も高く、105mmのハンドルと合わせるとカッターナイフとしての使い勝手も良い。

このブレードをはじめとする各種ツールは、どれもハンドルを折りたたんだ状態から直接展開して使用することができる。わざわざプライヤーを開く必要がない。

安全装置

折りたたみに関するロック機構は全体にしっかりしている、というよりむしろ固い。だがこの固さが実際の使用時における安定感、安心感に繋がっているのも確かだ。採用されているスライドロックはハンドル末端に備えられた解除ボタンをスライドさせることで初めて展開されたツールを折りたたむことが可能となる。また、半分折りたたんでから完全にフォールドするまでの間に一度ひっかかりがあって、いきなりバチンと閉まらないようになっているのもいい。シンプルながらよく考えられた安全装置だ。リーマーやドライバーの使用時にがくりとツールが折れ曲がって怪我をする心配も無い。遊び心を超えて、着実に道具として機能する頼もしさがこのスピリットにはある。電気関係、IT関係、車両関係の多くのプロエンジニアが、スイスツールをサブツールとして常備しているのもうなづける。

これだけでも充分すごい「スイスツール スピリット」だが、さらに交換ビットやラチェットレンチ、オフィサーでもおなじみコルク抜き、メガネドライバーなどを加えた「スイスツール スピリット プラス」がリリースされている。電気関係などプロエンジニアの方々に大評判と聞くが、自分の利用範囲ではこれだけでも充分なので、結局スピリットに落ち着いた次第。

専用ナイロンケース

なお、スイスツールのシリーズにはもれなく、ベルト通しの付いたジャストサイズのナイロンケースが付属しており、こういうところもポイントが高い。

ただ、このランヤード・ホールなんだけど、この位置にランヤード結ぶとすげー邪魔にならない?こいつの設計意図だけが謎。誰か知ってる人、使い方教えてください。






DM25でブログを書く

ポメラはあくまでスタンドアローンのメモ帳で、ウェブには接続できない。従って一般的なノートPCやスマホのようなアウトプット能力は無い。

ポメラでブログの下書きをして、細かい編集やブログへのアップロードを行う場合、これまではUSBケーブルを使ってPCと連携するのがもっぱらだった。
まあ、これはこれで充分お手軽にファイルを移動する、あるいはコピーする手段ではあったのだが、しかしもう一歩進んだやり方があればなあとは思っていたのだ、世間一般のポメラニアンたちは。

DM25以降のポメラには、なんとQRコード表示機能がついている。作成したテキストファイルをディスプレイに表示した状態で「メニューキー」→「ツール」→「QRコード表示」で、瞬時にして文章をQRコード化できるのである。
1枚のQRコードにつき300文字までデータ化が可能。それ以上の長文については、連結QRコードとして作成してくれる。最大16枚。文字数にして3200文字だから、ブログの一回分としては充分な量だろう。
ちなみに、作成した文章の総文字数については「メニューボタン」→「ツール」→「文字情報表示」で確認できる。
QRコードの表示
これがポメラ画面上に表示された今回の記事の冒頭300文字分。「1/8」と出ているのはQRコード8枚に分割されているということを表す。

こうして作成したQRコードを、携帯やスマホのQRコード読みとりアプリで取り込み、PCにメール送信するなり、エバーノートなどのストレージに放り込めば、どうにでも料理できるというわけだ。連結QRコードの読みとりには、アンドロイド端末なら「Quick Mark」という優秀な無料アプリがオススメだ。iPhone であればそのものズバリ「ポメラQRコードリーダー」というキングジム純正アプリがあるそうなので、これ使えば間違いないでしょう。

折りたたみキーボードの系列ではない、一体型のDM100では、ブルートゥースで直接PCと連携したりエバーノートに放り込んだりが出来たらしいが、このDM25には、あえてブルートゥースは搭載されていない。バッテリーの消費を考えれば正しい選択と言えよう。あくまで折りたたみキーボード派の自分としては特にそう思う。(笑)

いやー、実際ポメラ使い始めてだいぶ経つけど、このコンパクトなキーボードにも随分慣れて、ちゃんとブラインドタッチもできるようになった今、どうしても「もうちょいなんとかならんか」という欲が出てきてしまうのよね。

さてQRコードに文章を変換してスマホで読みとる際、問題になってくるのが、ポメラ(DM100以外のDM20やDM25)のディスプレイの暗さだ。バックライト液晶ではないTFT液晶画面は、目にはやさしいけれど携帯やスマホのカメラでQRコードを認識するにはちと厳しい。
かといってフラッシュ機能を用いたり撮影用ライトを当てたりすると、画面が反射してハレーションを起こしてしまい、QRコードを読みとれなくなる。あまり明るすぎず、キンドルのペーパーホワイト程度の光度で5インチ画面を均一に照らしてくれる照明器具があればいいのだが、と思っていたら、これがちゃんとありました。

米国のゴールドクレストというメーカーが中国でライセンス生産していて、アーテックという会社が日本に輸入している「Travel Flex トラベルフレックス」という商品がそれだ。「LEDブックライト」というサブタイトルが示すように、本来は旅先で本を読むとき、ブックカバーに挟んで用いる、ごく軽量のLED照明だ。「フレックス」とあるように、首が自在に角度調整できるようになっている。Amazonでは「マイティーブライト LED トラベルライト」の名前で売ってた。
こんな感じで照らせる
この写真はスマホのカメラアプリで撮っているので、ちょっと光ってしまっているが、実際にはもっと柔らかい光で反射もかなり抑えられている。

このトラベルフレックス、DM25のディスプレイの端のところにうまく挟むことが可能で、画面をいい感じに照らしてくれる。角度を調整すれば画面とキーボード全体を照らし出すこともできて、すごく重宝する。軽量小型で、電源はポメラと同じ単4電池が1本。エネループも使えるから、DM25と一緒に鞄に放り込んでおいても邪魔にならない。
もちろんQRコードもスマホでばっちり認識可能だ。

ただし、この携帯やスマホでQRコードを読み取るという作業が、実は結構難易度が高く、慣れるまでかなりイライラするかもしれない。しかし、一旦コツを掴むと、これほど便利な機能を使わない手はないと感じるようになる。
ブログだけじゃなく、長文のメールもスマホと連携することでポメラで書くことが可能になる。
スマホやタブレットのタッチキーボードにいまいち感のある自分としては、特にそう思う。それどころかこうなるともう、下手なノートPCは必要なくなくない?

あと、マイティーブライトのLED トラベルライト「トラベルフレックス」について言うと、やっぱり一番役立つのが、暗いところでポメラが使えるようになるってことかもしれない。いいよこれ。




ラッシュ/プライドと友情

原題:RUSH
鑑賞日:2月12日 WOWWOWにて視聴(録画)
2013 米・英・独
監督:ロン・ハワード
脚本:ピーター・モーガン
撮影:アンソニー・ドット・マイケル
音楽:ハンス・ジマー

ジェームズ・ハント:クリス・ヘムズワース
ニキ・ラウダ:ダニエル・ブリュール
ヘスケス卿:クリスチャン・マッケイ
クレイ・レガッツォーニ:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
バブルス・ホースレー:ジュリアン・リンド=タット
ピーター・ハント:ジェフリー・ストリート・フェイルド
スージー・ミラー:オリヴィア・ワイルド
マルレーヌ・クナウス:アレクサンドラ・マリア・ララ
エンツォ・フェラーリ:アウグスト・デララ

野生のハント、知性のラウダ。F1サーカスにおける伝説のライバル、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダの、6年以上にわたる死闘を描く伝記ドラマ。

監督が「ライトスタッフ」のロン・ハワードだというので無条件にエアチェック。やはり正解。大正解。

この監督は、事実に基づくドキュメントの中から、ドラマチックな部分を掬い取って映像化する技術に実に長けた監督だと思う。「ライトスタッフ」然り。「アポロ13」然り。
それでいながら「バックドラフト」や「スプラッシュ」などのストーリーテリングの鮮やかさ。「ダ・ヴィンチ・コード」「身代金」のサスペンスのたたみかけの見事さ。
一方で、俳優出身の監督らしく、役者の生理に寄り添ったきめ細かい演技演出も、彼の作品を見応えあるものにしている。

この映画では、全くタイプの異なる二人のF1レーサー、ラウダとハントのキャラクターをしっかり描くことで、モータースポーツの過酷さ、残酷さ、そしてその魅力にとり憑かれた人々の姿を鮮やかに描いてくれている。モータースポーツに興味の無い、二人を全く知らない人でも充分楽しめる、迫力ある作品に仕上がっている。

そして、対立する二人の友情。これがイイ!これが泣ける!
日本公開時のキャッチコピーがいい。
「お前がいたから、強くなれた。」
もうね、これが本当に泣ける。男なら当然。女の子も結構うるうる来ると思うよ。

やっぱ映画はドラマがしっかりしていてこそ、映像スペクタクルに意味が出てくるのだな。ちなみに本作、どこからどこまでがスタントで、どこがCGか全く判らない。というより、もう、そういうこと関係ない。そろそろ「あ、今のCGだよね。よく出来てるよね」とか、つまんない映画の見方は卒業しなくちゃね。こいつはもう、そういうこと一切気にせず映画に没頭させるテンポのよさとストーリーの見事さ。で、時々「ああ、これって本当にあった事なんだよな」と思い出して鳥肌が立つ。

ハントやラウダを演じる俳優が、本人によく似ている、というか、よく似せつつもしっかりキャラクターを演じていたのもよかった。特にジェームズ・ハントを演じたクリス・ヘムズワースは、若い頃のブラッド・ピットとバル・キルマーを会わせたような雰囲気で、実に格好イイ。日本だと誰だろう?「蒲田行進曲」の時の風間杜夫が意外に重なる気がするのね。いわゆる天才型ダメ人間の破天荒な魅力、かな。

音楽は巨匠ハンス・ジマーが劇伴を付けているとはいえ、いろんなシーンに流れる「あの時代」のロック、ポップスのチューンが実に血沸き肉踊るというか、なごむというか、気分が高揚しちゃう。シン・リジィの「ロッカー」なんて、久しぶりに聴いた。

日本グランプリのシーンで、中国語だかなんだかよくわからない意味不明の漢字の表記が出てくるのがほんの一瞬のご愛嬌。日本語の漢字表現って、そんなに難しいのかな。レタリングの選び方も日本だと絶対ありえないフォントをチョイスしちゃってるし。そこだけ違和感バリバリなのが逆に面白かったりする。あっちの人たちには、まだまだ日本って遠い異国なんだろうな、なんて思ったり。そういうこと感じるのもまた、映画の楽しみ。

しかしやっぱりハラワタにこたえたのは、F1レースのキモである大音響のエグゾーストノート。タイヤのきしみ。ギアが抜けたり入ったりする音。あらゆる音響もまたド迫力。映像編集の圧倒的スピード感とあいまって、もう終始心臓バクバク。我が家のお粗末な再生環境でもこれだけ感応できた。となるとこれはやっぱり劇場で観るべきだったと後悔しきりの一本、でした。




カホンって何?

カホン(Cajon)という楽器がある。素手で叩いて音を出すラテンパーカッションの一種だ。カホンはスペイン語で「箱」の意味。

キューバ式カホンはコンガやボンゴのように両足の間に挟んで楽器上面を叩いて演奏する。

最もポピュラーなペルー式カホンは文字通り直方体の木製の箱で、底面が30cm四方、高さが50cm前後のサイズが一般的。直接楽器に跨り、前屈みになって正面を叩く。
正面から見たカホン
この写真はペルー式の廉価版カホンで「Zenn」というメーカーのもの。

素手で叩くのが基本だが、もちろんマレットやブラシなどを用いても個性的な音が出る。ただしカホンはコンガやボンゴのように打面にヘッド(皮)が張ってあるわけではない、あくまで木の箱なので、あまり無茶な叩き方をすればそれなりに傷つくし、破損もする。

カホンは元々アフリカから奴隷として新大陸に連れられて来た黒人たちが、禁止されたリズム楽器の代用として、タンスなどの家具の引き出しや木箱を叩いたのが始まりだという説が有力なようだ。

1970年代になって、フラメンコギタリストのパコ・デ・ルシアが、ペルーの打楽器奏者から譲り受けたカホンを自らのバンドで使用したことで、フラメンコにおける重要な楽器の一つとなった。

近年、カホンの認知度が上がり、プレイヤー人口が増えたきっかけは、やはりストリートミュージシャンの間で重宝されるようになったことだろう。
なにより持ち運びが便利で、ある程度の音量も出て、充分ドラムセットの代用になる。なにより電源が必要ない。

ペルー式の背面を見るとアコースティックギターのようなサウンドホールが開いており、ただの木箱を叩いたのでは得られない音量と音の深みに繋がっている。
カホンの背面

前面(打面)のみやや薄い板が用いられており、打面内部には普通、ギター弦・スネアドラム用響き線(スナッピー)・鈴などの共鳴部品が張られており、これらが打面を叩くことで、スネアドラムに似た独特のバズ音を生み出してくれる。
サウンドホールの中
Zennのサウンドホールから中を覗くと、ギター弦と鈴が張り付けられているのが見える。水平方向に渡された角材やテープで固定されているのがお判りと思う。また、打面の板材のみネジ止めがされていて、ここを微調整することで響きや音色、バズ音をコントロールできる。

打面の中央部は低音を表現するのに適しており、端へ行くほど高音域を表現できる。バズ音をうまく利用することで、バスドラム・スネアドラム・タムタムそれぞれの音色を一台のカホンで表現可能なのだ。

もちろん打面以外の側面を叩くことも可能で、これはこれで乾いたパーカッシブなサウンドを得られる。

ストリートや小音量での演奏を強いられる環境で、あくまでドラムセットの代用としてカホンを用いる際には、ハイハットやスプラッシュシンバルを追加するなどして表現を広げている奏者も多い。また、そうしたニーズに応える周辺機材も結構充実している現状だ。
つまりそれほど、いまやカホン・プレイヤーの数が増えているということだ。

シンプルな構造だからこそ、演奏者の工夫とテクニックで様々なサウンドが叩き出せる奥の深さ。それがカホンの魅力であり、面白さなのだろう。






マエストロ!

鑑賞日:2月2日(月) あべのアポロシアター・スクリーン3 初回上映
2015年 松竹/アスミック・エース
監督:小林聖太郎
原作:さそうあきら
脚本:奥寺佐渡子
撮影:清久素延
音楽:上野耕路
指揮指導:佐渡裕
エンディング:辻井伸行「マエストロ」

香坂真一:松坂桃李
橘あまね:miwa
阿久津健太朗:古館寛治
村上伊佐夫:大石吾郎
谷ゆきえ:濱田マリ
榊涼子:河合青葉
小泉徹:池田鉄洋
鈴木稔:モロ師岡
可部直人:村杉蝉之介
伊丹秀佳:小林且弥
丹下浩:中村倫也
一丁田薫:斉藤暁
島岡修造:嶋田久作
相馬宏明:松重豊
天道徹三郎:西田敏行

ベートーヴェンの交響曲第五番「運命」とシューベルトの交響曲第七番(八番)「未完成」、この二曲が劇中のクライマックスで奏でられるわけで、物語はそこへ向けて、再結成オーケストラの団員たちとクセモノ指揮者が激しくぶつかりあいながら、至高の音楽を目指すというものだ。

そもそもこの「運命」と「未完成」とくれば、ちょっとクラシックに馴染みの無い素人でも、ワンフレーズ程度は口ずさめるくらいにメジャーな作品で、正直、いまさら感がなくもない。と、最初は思っていたのだこの俺も。
いや、確かに名曲だし、傑作中の傑作であるし、特にベートーヴェンの第五はあまりに作品として完璧すぎて息苦しさすら感じるときがあった。シューベルトの未完成は、完成されていないことで逆に生み出される切なさ、はかなさのようなものが、我々日本人の感性にもマッチするのか、音楽ファンの誰もが好きすぎて、もう聴き飽きた、という部分もあった。

しかしそういう、余りに完璧であまりにポピュラーな名曲だけに、演奏家は常に聴衆の厳しい批判の眼・耳にさらされるのもまた宿命なのだ。なにしろどちらの作品も、オーケストラの交響曲としては演奏時間も短めで、コンパクトにまとまっているから、様々なオケや指揮者でいくらでも聴き比べが可能なのだ。これがワグナーやブルックナーあたりだと、そうおいそれと聴き比べというわけにもいくまい。

つまり、この二曲に関しては、リスナーの誰もがある程度、いっぱしの音楽評論家として立ち向かうことができる数少ない名曲の代表格でもあるわけだ。

さて、この映画「マエストロ!」の中で、世界文化遺産的大傑作交響曲たちはどのように響いているか。

ぶっつぶれたポンコツオケのみそっかすばかりが廃工場に寄せ集められ最初に奏でる音は、アンサンブルもあやしくパワーもひねりもない普通あるいはそれ以下の、単なる音符の羅列。その彼らが、謎の老指揮者に豪腕で引きずり回され、次第に音楽家としての心に目覚め、人間としても再生していく過程がおもしろく、音楽のトリビア的ネタも随所にちりばめられ、ついには大ホールの聴衆の前で至高の音楽を構築するそのカタルシス!

と、まあここまでならこれまでにも、音楽ものやスポーツものをはじめ青春映画や武道、芸道ものなどで散々使い古されたテーマだし見慣れた展開でもある。まあ、好きなジャンルには違いないけどね(笑)。

しかし一筋縄ではいかないのがこの映画。さらにもうひとひねりのおまけエピソードがあって、実はこいつがこの映画のキモ。いやー、やられました。

さそうあきらという漫画家の存在は知っていたし、いくつかの作品は読んだこともあったのだが、この超有名人気作品の存在をなぜかまったく知らず、したがって読んだこともなかったので、予備知識がゼロだった。これもやられた感に拍車をかけた。

コンサートの一日目に「運命」を持ってきて、二日目に「未完成」のシーンで締めるあたりがニクい。

いやー「運命」ってこんなにかっこいい曲だったんだ。「未完成」ってこんなにもせつなく美しい曲だったんだ。わかってはいたつもりだったけど、今回あらためてぶっとんだ。

クライマックスの演奏はドイツ・ベルリン交響楽団。指揮は西田敏行の指揮演技も指導した佐渡裕。これがものすごい音だった。CD買わなきゃ。

演技陣の仕事もすばらしい。この手の作品では演奏演技のリアリティが重要になるわけだが、そこんとこも完璧で、もうそういうこと全く気にならず、ストーリーと音楽に没入できたのもうれしかった。大人気シンガーソングライターのmiwaが女優デビューを飾っているのも話題だが、俺は彼女の唄を紅白でしか聴いたことがない。そもそも最近のJポップにはうといのよ。それでも彼女のキャラクターはとても良かった。しっかり映画に力を与えていると思った。





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