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永遠の0(えいえんのゼロ)

鑑賞日:3月1日(土)映画の日 あべのアポロシアター・スクリーン6 初回上映
2013年 東宝/ROBOT/アミューズ
監督・脚本・VFX:山崎貴
共同脚本:林民夫
原作:百田尚樹
撮影:柴崎幸三
音楽:佐藤直紀
エンディング:サザンオールスターズ「蛍」

宮部久蔵:岡田准一
佐伯健太郎:三浦春馬
佐伯慶子:吹石一恵
松乃:井上真央
清子:風吹ジュン
賢一郎:夏八木勲
井崎:橋爪功/濱田岳
武田:山本學/三浦貴大
景浦:田中珉/新井浩文
大石:染谷将太
長谷川:平幹二朗

原作の百田尚樹という人は、学部は違えど同じ学校出身だし、また、彼が学生時代に関西発のバラエティ番組に素人出演者として出ていた頃から馴染みがあった。
後にそうした関西のテレビ局を中心に構成作家として成功していく姿もリアルタイムで見てはいた。その後、小説にも手を広げ、次々話題作を上梓していったのも知っていたのではあるけれども、何となく読みそびれてしまっていたわけですな。なんとなく、彼の「黒歴史」にイメージを支配されて、素直に作品に向えなかったというのがあったのかも。

で、その百田氏の処女作である本作がついに映画化され、せっかく大画面で公開している間に「よし観よう」と決心し、その前に遅ればせながら原作を読まねば、ということで文庫版を読みました。

やられました。
まあ、途中から涙が止まらなくなってしまったわけで、それは文体の美しさ、綿密な調査に裏打ちされた構成の見事さ、何より登場人物たちの背筋を伸ばした姿勢に感銘を受けたわけであります。浅田次郎以来の感動でした。こりゃ、彼の他作品も、遅ればせながらちゃんと読まなきゃ。

原作小説「永遠の0」そのものは2006年に上梓されたもので、今回の映像化はむしろ遅すぎたという印章もある。作者の思い入れが、最良のシナリオ登場までねばらせた、ということらしいが、それはこの愛すべき原作にとってよいことだったと素直に思う。

一部サヨの文化人諸氏によってこの映画は「戦争賛美」「特攻美化」と批判されているようだが、彼らは本当にこの原作並びに映画本編をつぶさに読んで、観て、ちゃんと自分の心と頭で判断した上で発言されているのであろうかと。それでああした発言をなさっているのであれば、まあそれはいわゆる脳における理解力の極めて劣った人、というか、ぶっちゃけ馬鹿だろうそれは。つまり彼らはこの原作ならびに映画作品を全く鑑賞していない。あるいは鑑賞したけどその論旨については無視して発言している最低の無責任野郎ということですな。
今回の批判組の中には、尊敬するアニメーション監督で、最近同じゼロ戦テーマで作品を上梓したM氏まで含まれているのが悲しかった。(あれも映画館で見て泣いたんだよ俺は)Mさん、絶対ちゃんと原作読んでないだろう。
いや、それともああしたイデオロギーに囚われている人たちは「戦争」とか「特攻」とか、そういう単語に過剰反応してヒステリー症状をきたしてしまうのかしらん。※最近一部野党が安倍政権批判の材料に百田氏の発言を利用しようとしているが、これって言語道断の勘違い(というより、まあ戦術なんだろうが)と俺は思うがどうか。百田氏の根本思想は戦争礼賛でもなければ国粋主義的価値観でもない、軍国主義復活願望では絶対ない、という事だけは理解しておかねばならない。

なんにせよ、戦後生まれで大阪育ち、日教組の手の入ったちょっと左がかった教育を受けて育った俺から見ても、この映画はまともな感性でつくられた「愛」の映画だったと思う。

で、やって来た映画館。
もう上映期間が最後の方ということで、ちょっと小さなスクリーンに追いやられてはいたが、それでも家の液晶テレビで観るより迫力は段違い。まあ、どういう作品にせよ、映画として創られたものはやはり大きいスクリーンで観るのが一番正しいのだと思う。

あと昭和生まれでタミヤのプラモデルを頑張って組み上げていた世代としては、零戦の造形並びにCGの見事さは筆舌に尽くしがたい。巻頭、21型が画面を横切るシーンで早くも目頭が熱くなってしまった。そのシーンで堂々の偉容を披露する空母赤城も、これまで数多の日本製戦争映画で全く描くことの出来なかったスペクタクルだ。
他にも監督お得意のデジタルVFXを駆使した画面造りには感動することしきり。何より良かったのは「特撮、特撮してない」リアルな空気感を大事に画面を創っていたという印象。

で、映画そのものの感想ですが、正直、やられました。

原作をうまくかみ砕いて、切ったり縮めたり、そこに色々付け足して補完したり、うまいこと処理していたなと思う。原作はページ数も多い堂々の大著だが、これを2時間強の尺にまとめるのは大変な苦労だったと思う。正直、海軍航空隊で実際に従軍経験のある方たちや、そうした戦記に造詣の深い研究者やマニア、あるいはこの分野のフィクション・ノンフィクションを問わず読み込んでいる層以外の、いわゆる一般の人たちにとっては、もはや太平洋戦争と零戦の歴史など、いちいち説明しないと解らない「学術的分野」に遠のいているのではなかろうか。

そのあたりを解りやすく、ドラマに寄り添いやすく処理した手腕は評価できると思う。
かつては終戦記念日近くなると公開されていた戦争映画も、めっきり製作が途絶えて、そもそも戦争を知っている日本人がほとんどいなくなりつつある現状、こうした作品の存在意義は大きいと思う。

あと、当時の日本人、特に志願してゼロに搭乗していた方たちの心情と、銃後の人々の心情、そうしたものはすでに現在の我々ではどうしても理解しがたいものがあるはずで(だからああした批判も多発するのだと思うが)それは作中にもきちんと語られているのであった。

なおそれを超えて、伝わってくるもの、届けられている言葉の重みというものが、この映画のキモだと思う。演技陣の見事な仕事と、丹念にゼロを構築し飛翔させたスタッフの熱意が、この映画の感動を本物にしている。

確かにリアリティということで言えば、日本人の顔立ちも体型も、昭和初期と21世紀とではまるで異なるし、昔の邦画を観ていると日本語のしゃべり方そのものが何だか全然違うように思える。そんな中、出演者は懸命にあの時代の「ご先祖様」たちに寄り添うべく努力しているわけで、この映画の「現代編」パートを務めるベテラン俳優たちにしたところで、戦中は子供だったという人がほとんどなのだ。
そういう諸々を超えて、この映画は、あの重苦しい時代をきっちりと切り撮って、スタッフと出演者が全力を振り絞った成果を我々に見せてくれているのだと思う。

素直に観れば、この映画は特攻を美化してもいないし戦争や軍国主義を賛美してもいない。まして劇中や原作で触れられている自爆テロとの混同など言語道断の勘違いだ。

俺は普通に感動したし、もう涙が止まらなくて往生した。斜め後ろに座っていた中学生と思しき少年など、終始嗚咽をこらえてこらえきれず、なんだか妙な音を発していたのだがそれもまた善き哉。

いやー、普通に感動したと書きたかったのだが、なんだか批判コメントがやたらあちこちで目立つものだから、ちょっと熱くなってしまったでござる。

山崎監督は「リターナー」の頃から好きで、結構それと意識せずに観てよかったなーと思ってから監督の名前を見たら、あ、彼だった、ということが多かった監督だ。「三丁目の夕日」シリーズなんかも一部自称知識人の人たちがとやかく言っているけれど、あれは素直に楽しめる昭和ノスタルジー人情映画だと思う。「寅さん」や「釣りバカ」をゴージャスにしただけの話だ。
だから多分この前の「ヤマト」も同次元で普通に作ったのだろうが、いかんせんあれはコアなオリジナルアニメファン層というのがあって、またあのナショナリズム的内容が一部サヨの人たちをダイレクトに刺激したわけで、さんざん袋叩きの憂き目にあったのは記憶に新しい。

今度の「ゼロ」の毀誉褒貶も、おそらく「ヤマト」のすぐ後で作られたということが大きいのじゃないかと思うのだがどうか?

配役的には、遺作となった夏八木勲がやはりよかったし、彼の台詞も今聞くといろいろな思いが込み上げてきて泣けてくる。また、景浦のキャラクターを戦中・戦後で演じた新井浩文、田中珉の二人が出色。特に田中珉の迫力は半端じゃない。井崎の濱田岳、橋爪功の二人も素晴らしかった。染谷将太に至っては、もう泣ける。本当にいい役者になった。

しかし何と言っても岡田准一の熱演に尽きる。最近彼、いい仕事が続いているよね。

とにかくね、一度素直な気持ちで観て欲しい。いいから。絶対いいですから。


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