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プログレッシブロックという音楽 3

プログレッシブロックという括りで、ジェネシスというグループはまず外すことの出来ないバンドである、というのは、今でこそ誰もが認識するところであろうけれど、欧米はともかく少なくとも日本では、しばらくイエスやピンクフロイド、EL&Pやキングクリムゾンの影に隠れて、その他大勢のヨーロッパプログレ系バンドという扱いだったのではないだろうか。

むろん、マニアや評論家の間では大絶賛だったわけだけれど、何しろ初期から中期にかけてのジェネシスのメインボーカルを務めていたピーター・ガブリエルという人の声が、あまりにもドスが効いていて、アクが強くて、正直怖かった。それは耳触りの良い他のプログレバンドのボーカル陣とは明らかに一線を画していた。

特にドラムにフィル・コリンズを迎えてからの一連の作品、「ナーサリー・クライム」「フォックス・トロット」「ライヴ」「セリング・イングランド・バイ・ザ・ポンド」「ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイ」におけるガブリエルの声は、もはやロックボーカルの範囲を超えて、暗黒舞踏やアングラ演劇の世界に逝ってしまっているわけ。

普通なら「ドンビキ」という事態になるわけだが、これを支えるバンドサウンドがあまりにも凄い。ベース・ドラム・キーボード・ギター、そのどれもが超人的テクニックを駆使しつつ、ボーカルと歌詞の世界をしっかりと支えているそのアンサンブルの心地よさは、むしろオペラの世界に近いものがあったのですな。それもモーツァルトやなんかの楽しくて軽いやつじゃなくて、ヴェルディの重さとプッチーニの超絶技巧とワグナーのとてつもなさを兼ね備えているという恐ろしさ。

ガブリエルの声というのはとにかく「肉声」という感じがもろ伝わってくる迫力のある声質で、おそらく人によって好き嫌いが激しいと思うのだが、アンサンブル全体としての気持ちよさ、異常なかっこよさを体感してしまうと、だんだん「この声でなければ」と思えてくるから不思議な、一種の麻薬的ボイスなのですな。声優さんで言うと、大塚周夫さんや富田耕生さんなんかが自由自在に歌いまくっている感じ?要するに迫力のあるおっさん声とでも言うんですかの。

バンドアンサンブルはおそらくEL&Pやイエスより高度かもしれない。録音技術についても凄みを感じる。音空間の構築の仕方というか、そのセンスの凄さですね。

言い方がちょっとあれかもしれないけど、ザ・ビートルズのサージェントペパーズの世界をとことんまで展開したのがジェネシス世界、なのかもしれない。

これだけ緻密な音創造を続けていれば、毎日すき焼きか焼肉喰い続けているようなもので、いずれ各々のフラストレーションも溜まろうというもので、もっとシンプルにボーカル世界を構築したかったガブリエル本人が、より緻密で超絶的なバンドアンサンブルへと歩みつつあったグループから先ず離れてしまう。残されたメンバーはフィル・コリンズをボーカリストに立ててバンド存続するのだが、これはコリンズの嗜好が表に出てどんどんポップ化していったため、ギターのスティーヴ・ハケットが次に抜ける。その後のジェネシスが、おそらく今のほとんどの人が認識している「ちょっと変わったポップグループ」のジェネシスだ。

ガブリエルが抜けたとき、ほとんどのファンは「ジェネシス終わった」と思ったわけだが、何とフィル・コリンズの声がガブリエル系の声でしかもキーまで同じだったので、まるで問題なくボーカル交代が成されてしまった。ただし、コリンズの声はガブリエルに比べてずいぶん乾いてはいるのだが。

それにしても、ジェネシスのメインボーカルが代替可能であったというのは、ファンにとっては結構衝撃だった。ルパン三世の声が山田康雄さんからクリカンに変わったのとはずいぶんニュアンスが違う。もっとも、クリカン=ルパンは今や鉄板だし、逆にフィル・コリンズの方が現役引退を宣言してしまった。

いずれにせよ、あの路線の声というのは、ピーター・ガブリエル、フィル・コリンズの他、スティーヴィー・ウィンウッドやスティングなどにも共通する、いわゆるハイキーのスモーキーボイスなのである。(他にもメン・アット・ワークのボーカルの人とかいたね)

その中で、初期ジェネシスのピーター・ガブリエルの声は一番「濡れていた」と思う。それは彼がソロになって、結構ポップな曲でヒットチャートに顔を出すようになっても変わらない。

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